禁煙みやぎの活動

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禁煙みやぎ活動概況

1.小学校における防煙教育

 1995年頃は、学校においても教師の喫煙は普通でした。私達は子供達をタバコの煙から守る必要があると考えて、1996年に、宮城県教育委員会に学校における喫煙に関する調査を提言しました。それが取り入れられて、1997年2月に,宮城県下のすべての小学校、中学校、高校における、防煙教育の実施状況、職員室や職員会議の禁煙状況を調査することが出来ました。
その結果、防煙教育は小学校では30%、中学校では76%、高校では65%にとどまり、特に小学校における教育があまりされていないことが分かりました。職員室の禁煙は、小学校は30%、中学校では40%、高校では75%であり、小学校と中学校におけるタバコの害への認識が低いことが分かりました。職員会議は小学校では64%、中学校では77%、高校では99%が禁煙で実施されていました。
これらの結果を1997年の世界禁煙デー・宮城フォーラム「学校を無煙環境に!」において発表し、小学校からの喫煙防止教育の必要性や、学校を敷地内禁煙にすることを提唱してきました。2000年から、地域の保健所と連携して、会員が学校に出向いて、小学校高学年を対象に防煙教育を始めることが出来ました。

2.タバコ対策ネットワーク・みやぎ・せんだい

 2001年には世界禁煙デー・宮城フォーラムにおいて、「タバコ対策ネットワークを目指して」と題したシンポジウムを開催し、医師会、歯科医師会、薬剤師会、行政が協力し合って、タバコ対策を進めようと提案しました。2002年2月には、宮城県医師会、仙台市医師会、宮城県歯科医師会、仙台歯科医師会、宮城県薬剤師会、仙台市薬剤師会、宮城県看護協会、宮城県健康推進課、仙台市健康増進課に呼び掛けて、「タバコ対策ネットワーク・みやぎ・せんだい」を設立することが出来ました。1年に1回連絡会議を持ち、各団体のタバコ対策の進展を話し合い、各団体が協力出来ることを進めています。
特に、2009年には私達が小学生と中学生向けに作成した防煙教育用のCDを仙台市医師会が購入し、仙台市教育委員会を通じて仙台市内の学校に配布することが出来ました。

3.禁煙支援・治療の普及と東北禁煙指導研究会の発足

 禁煙治療に関してはニコチンガムが発売されてから、1994年10月にJR仙台病院において禁煙外来を開設し、東北ではいち早く禁煙治療に取り組み始めました。その後も、ニコチンパッチや飲み薬のチャンピックスが使用されるようになり、禁煙治療も保険適用となったことから、禁煙治療の普及に取り組みました。2003年には禁煙指導に携わる方達の情報交換、実践的な知識や技能の向上を目指した研究会として、東北禁煙指導研究会を発足させました。以来1年に2回研究会を開催し、医師、看護師、歯科医師、薬剤師等が参加しています。

4.日本禁煙学会と禁煙みやぎの設立

 日本禁煙推進医師歯科医師連盟の中で、医師歯科医師だけでなくもっと広く多くの職種の方が参加して禁煙を推進しようという機運が高まり、2006年2月にNPO法人日本禁煙学会が設立され、私は理事として設立に関わりました。現在の会員数は、約3,000名となり、急成長をしております。喫煙の健康被害の国民への啓発、日本における喫煙対策のためのプログラムや戦略の開発および禁煙指導や禁煙治療の専門家の育成を目的にしている学会です。その動きに連動して、仙台においても組織を発展させて、NPO 法人禁煙みやぎを2008年1月に設立しました。

5.受動喫煙防止条例制定の要請

 2010年の第16回世界禁煙デー・宮城フォーラム「ストップ!ザ・受動喫煙」では、テーマに受動喫煙を取り上げて、その健康被害の大きいことを啓発しました。フォーラムの最後には大会宣言を採択し、宮城県に受動喫煙防止制度を作ることになりました。現在そのための署名活動をしております。署名は約3,000名集まりました。

6.第6回日本禁煙学会学術総会の開催

 NPOとなったことから、社会的にも私達の活動や組織の認知度が高まってきたと判断して、2011年に日本禁煙学会学術総会を仙台において引き受けることを計画しました。しかし、2011年3月11日の大震災によって、当初の2011年10月に開催する予定は変更せざるを得なくなりました。学術総会を仙台において開催することは地域における禁煙推進の大きな原動力となることを期待して、学術総会の延期開催を働き掛けて、2012年4月7日と8日に開催が決まりました。現在、学術総会の準備に励んでいます。学術総会は日本禁煙学会の会員はもちろんですが、会員以外でも参加できます。8日には無料の市民公開講座を企画しています。禁煙推進に賛同される多くの方々が参加されることを期待しています。

 

 

 

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