NPO法人禁煙みやぎ　「第24回世界禁煙デー・宮城フォーラム」開催の報告

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第24回世界禁煙デー･宮城フォーラム開催報告

「健康のためにすべてのタバコを止めよう」
2018年5月27日（日）開催

特定非営利活動法人禁煙みやぎ
理事長　山本蒔子

　第24回世界禁煙デー・宮城フォーラムは「健康のためにすべてのタバコを止めよう」と題して、5月27日に盛会裏に開催することが出来ました。参加者は180名で、過去最高の参加者でした。

　初めに「禁煙するなら禁煙外来に行こう」と題したロールプレイを医師役は山本が担当し、禁煙外来の実際の様子を分かり易く示しました。
　基調講演の日本禁煙学会理事の松崎道幸氏は、現在多くの喫煙者が吸い始めている加熱式電子タバコは、メーカーが宣伝しているように安全なものではないことを強調しました。加熱式電子タバコに含まれるニコチンは、通常のタバコとほぼ同程度であり、タールも7割を含んでいる事、受動喫煙も起こる事や加熱式電子タバコに変えても禁煙は出来ない事を、データーを示して分かり易く解説されました。
　シンポジウムでは建築業などの職場における職場の喫煙対策を3つの企業からお話し頂きました。建設職場では、事務職の喫煙率は低いが、現場で働く、多くの職種の作業員の喫煙率が50％以上と高いとの報告でした。対策として、喫煙所は椅子なしにしてゆっくりできないようにする、非喫煙者を会社として表彰、禁煙教育や禁煙外来受診を奨励するなどを進めていくという事でした。
　電気工事職場では、2002年の「健康日本21」が始まった時から、会社としても目標をたて、さらにタバコのパッケージに警告文が書かれた時からは、事務所を分煙にしたことを話されました。禁煙外来を受診して成功した社員が禁煙を呼び掛けたそうです。防災電気工事の職場では、喫煙所を出来るだけ遠くに作る、喫煙所はガラス張り、すし詰めにして、見世物にしていると話されました。熱心な事務職の女性がが、タバコの吸い殻が砂地に差し込まれた写真を撮り、「タバコすなー」と呼び掛けたこと等、各職場のユニークな喫煙対策が紹介されました。
　禁煙みやぎでは、タバコの煙を客観的に測定できるスマートフォンに接続できるPM2.5センサーを用いて、分煙と禁煙の仙台市内のコーヒー店で測定した結果を報告しました。分煙店では、喫煙室の中は8割位座席が埋まると800μg/m3を超える非常に高い濃度であり、その際には禁煙区域も130μg/m3と高い濃度になっていました。一方、禁煙の店はすべて3～3.2μg/m3とたいへんきれいな空気環境を示しました。これによって、分煙では受動喫煙を防止できないことは明らかであると訴えました。
　その後総合討論に移り、フロアーからの質問や感想も多く、活発な意見交換がありました。特に、産業医をしている参加者から、これからは自信を持って、加熱式電子タバコは危険と言えると感謝の発言がありました。
　会場には、仙台市医師会作成のタペストリーや禁煙みやぎ作成の禁煙啓発ポスターの展示があり、講演開始前の時間を利用して、熱心に見られる参加者の姿が目立ちました。体験コーナーである、肺年齢測定、血管年齢測定や肌年齢測定も多くの方が体験されました。世界禁煙デー関連イベントとして実りある、フォーラムを開催することが出来ました。

禁煙外来ロールプレイ

　　【台本】「禁煙するなら禁煙外来へ」（PDF）
　　「禁煙するなら禁煙外来に行ってみよう」スライド（PDF）
　　　講　師：山本　蒔子氏　ＮＰＯ法人禁煙みやぎ　理事長

基調講演

　　基調講演
　　「加熱式電子タバコも危険」　スライド（PDF）
　　　講　師：松崎　道幸　氏
　　　日本禁煙学会理事　道北勤医協旭川北医院　院長

シンポジウム

　　シンポジウム　「職場の喫煙対策」

　　　「石川建設の喫煙状況について」
　　　講　師：石川　広志氏
　　　石川建設株式会社　常務取締役

　　　「職場における喫煙対策」
　　　講　師：横山　　康氏
　　　窪田電気工事株式会社　代表取締役

　　　「社員の健康を守る」
　　　講　師：石丸　智弘氏
　　　石丸防災電気有限会社　取締役社長

　　　「PM2.5センサーによる空気環境測定の報告」
　　　スライド(PDF)
　　　「表1 仙台市内コーヒー店のPM2.5測定値」スライド(PDF)
　　　講　師：山本　蒔子氏
　　　NPO禁煙みやぎ理事長

「第24回世界禁煙デー・宮城フォーラム」風景

ＮＰＯ禁煙みやぎ　山本蒔子理事長の挨拶