世界禁煙デー

 

第19回世界禁煙デー・宮城フォーラム


東北大学病院の宣言


 

 東北大学病院では、病院長が率先して喫煙対策に取り組み、2001年に喫煙対策委員会が出来ました。今年4月に、東北大学病院は以下を宣言しました。

 

東北大学病院の喫煙に対する姿勢について

 

 東北大学病院は、全敷地内を禁煙としています。道路などの病院周辺地域におきましても、喫煙は一切ご遠慮ください。
東北大学病院は、喫煙の甚大な害を重く受け止めています。喫煙を個人の嗜好として尊重するよりも、その悲惨な害を知るものとして喫煙に対する厳しい姿勢を示し、積極的に禁煙を呼びかけ、健康を守る学問の府としての役割を果たしていこうと考えています。 

 

1.すべての人の受動喫煙を防ぎます

 どのような喫煙所を作っても、その周囲に有害な煙やガスが漏出します。どのような分煙装置をもってしても、受動喫煙を完全に防ぐことは不可能です。
喫煙者から吐く息の中には喫煙終了後しばらくは有毒な成分が含まれています。特に喫煙直後が高濃度ですので、喫煙する場所が近くにあれば、喫煙者の吐いた息に含まれる有毒ガスで院内空気環境は汚染されます。
喫煙すると、煙の中の発がん物質などの有毒化学物質が体や衣服などに付着します。これも病院に持ち込まれて、院内環境を汚染します(三次受動喫煙)。
東北大学病院は、病気を治療する場所です。環境被害を受ける場所ではありません。受動喫煙および3次受動喫煙による被害があってはいけません。喫煙によって生じる有害物質が持ち込まれたり、これらが院内で発生したりすることを防ぎます。

 

2.喫煙者の健康を守ります

 現在の日本では、実に年間に約15万人の死亡が喫煙と関係しています。肺がんをはじめとする悪性疾患を筆頭に、心筋梗塞や脳卒中などの血管の病気、COPDなどの呼吸器病気、などが主な死亡原因です。喫煙者は、非喫煙者に比べて平均で10年寿命が短いことがわかっています。
 たばこは決してストレスを減らしたり、国家の財政を助けたりする嗜好品ではありません。かえって、ストレスを増やし、国家の莫大な経済損失を生んでいます。その上、喫煙による健康被害は科学的に明らかであり、その重大さは想像以上です。知っていながら、喫煙者が悲惨な健康被害に陥っていくのを漫然と放置するわけにはいきません。病院およびその周辺の敷地における喫煙を全面的に禁止し、あらゆる職種が、あらゆる場面での啓発活動および禁煙指導を行うことによって、禁煙について考え始める機会を積極的に喫煙者に提供していきます。

 

病 院 長 

 

 

 

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